これから12回にわたって、平群民報に平群の石造物(石仏を中心とし)を紹介させていただきます。と言っても私は、歴史や民俗学の専門家では有りません。趣味の域を出ない者だと言うことをまずお伝えしておきます。平成3年平群町発行の(平群谷)を参考にまとめさせて頂きました。筆の勢いや知識不足から間違いを書いたりするかもしれませんがお気付きの事がありましたら、ご指摘ください。以後よろしくお願いいたします。
01金勝寺石造物群(町指)
元山上口駅から北に蛇行しながら国道を行くと、真言宗室生寺派の金勝寺があります。境内の岩肌に地蔵や如来、宝篋印塔や線刻の不動明王像などの磨崖仏が8体ほど刻まれています。鎌倉期から江戸時代にかけての作品だそうですが、向かって右下に丁寧に彫られて保存状態の良い地蔵立像があります。舟形に彫り込まれ、中の仏身は70cmほどです。上に日除けか雨除けの庇でも付けたのか溝が彫ってあります。地蔵立像の右側に天正十二二(四)年と紀年銘があり、左側に「茶々逆修(ぎゃくしゅ)」とあります。茶々といえば豊臣秀吉の側室が有名です。この地は秀吉の大仏造営におけるゆかりの地ですが、嶋(島)左近の妻も「御ちゃちゃ」だそうです。逆修とは自分の死後の冥福を祈るための供養です。境内には他に十三重石塔(上部欠損)や五輪搭(鎌倉時代後期)や、江戸時代初期の貞享四年・元禄五年と読める灯篭などがあります。また竜田川をはさんで東側に金勝寺(椣原)墓地があります。立派な石造物がたくさんありますので、こちらも必見です。 |